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繋-TUNAGU- 会員様インタビュー

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繋-TSUNAGU-

Vol.64 2019.July

人との交流を100%楽しむことで、 最高のビジネスパートナーを得る

えと社会保険労務士事務所 代表

株式会社京都グランメディカル 代表取締役

江戸清文 様

私の座右の銘「常在戦場」

略歴 PROFILE
昭和49年、大阪府堺市生まれ。
受験塾講師、証券会社、
税理士事務所(人事労務部門)勤務を経て、平成26年11月に「えと社会保険労務士事務所」を、平成28年に「京都グランメディカル」を開設し、現在に至る。

「えと社会保険労務士事務所」では、人事労務・助成金申請のみならず、他の士業・業種と協働して開業支援のサ ポートを実施。「京都グランメディカル」では、医院経営 に必要な課題解決(スキル研修、コミュニケーション研修、事務長代行、開院時の企画、事業継承、業界情報の収集・資料提供)を、顧客ニーズに合わせてオーダーメイ ドで提供している。

 

不安定でも努力が報われた塾講師時代

私は長い間、社会保険労務士とは全く繋がりがない「塾講師」の仕事に夢中になっていました。きっかけは、学生時代に友人の紹介で、軽い気持ちでバイトを始めたことです。

その進学塾の講師の時給は、生徒からの支持率と実績によって決まる仕組みでした。 私は、どのような授業を行えば生徒は興味を持ってくれるのか、どう教えればスムーズに理解できるのか、試行錯誤しました。そうして重ねた工夫や努力の分だけ、生徒たちは学力を伸ばして希望する学校に進学し、私自身の収入も増えていく、非常にやりがいのある仕事でした。

ただし、社会的には不安定な職業でした。生徒の支持率が高ければ、同世代の一般企業勤務者より年収が多かったのですが、雇用形態は契約制だったのです。

ある日、仲が良かった他の講師たちの間で「将来のために弁護士や税理士などの資格を取る」 と いう話が出ました。私は 「それぞれ違う資格を持っていれば、 いつかみんなで面白いことができるかもしれない」 と思い、そのとき誰も選ばなかった「社会保険労務士」を、勉強して取得しました。

その後、私は生徒からの支持率、実績ともにかなり評価を頂く講師になりましたが、結婚を機に「家庭を持つなら、安定した職業につかなければ」と考えるようになり 、10 年位以上続けた塾講師生活に終止符を打ちました。

開業当初から顧問先は 「100%紹介」

数社の企業でさまざまな仕事を経験した後、私は税理士事務所で、5年以上寝かせていた社保険労務士の資格を活かすことになりました。
社労士としての経験はゼロでしたが、まずは顧問先を獲得するため、営業活動に励みました。

次第に顧問契約が取れるようになると、事務所内での評価が上がり、仕事への意欲も高まっていきました。特に楽しかったのは、医療系クリニックの開業と経営支援です。
しかし同時に、問題も膨らんでいきました。社労士としての実務が膨大になり、営業活動と実務の両立が困難になったのです。
私は「自分は好きなコンサルティング営業に専念し、そのサポートをスタッフに任せる」 働き方をするため独立を決意し、税理士事務所に申し出ました。協議の結果、①事務所の近所で開業する、②顧問先をそのまま引き受ける、③人事労務部門のパートナーシップを結ぶ、この3条件のもと、2014年に 「えと社会保険労務士事務所」 を開設しました。

すでに顧客先が存在していたため、新規顧客獲得のための営業回りは不要でした。また、「顧客の90%が医療系クリニック」だったことから、早い時期から専門性を評価していただけたことも幸いでした。開業当初から現在に至るまで、顧問先は100%「ご紹介」です。
なぜ顧客を紹介してもらえるのか、よく尋ねられますが、別段難しいことはしていません。私は顧問先からかかってきた電話には、たとえ早朝や深夜であっても必ず対応し、どんな場所にも出向いて直にお会いし、要望をお聞きすることをモットーにしているだけです。すべてのご要望にお応えできるわけではありませんが、安易に「無理」とは言わず、可能なことは極力実行してきました。それはIT化・効率化が推奨されている時代では、非効率的なやり方かもしれませんが、私は「相手の心に響くメールを」を一生懸命作るくらいなら、その時間を使って顧問先まで移動し、たった5分でも直に顔を合わせてお話しをするほうが、信頼が深まると感じています。

食わず嫌いをせず、 未経験でも参加すれば楽しい

開業して間もなく、 ガーデンシティクラブ大阪 (GCCO) のホームページを発見し、 「面白そうなイベントがある」「同好会活動も活発だ」 と心惹かれました。 偶然にも平野雅也さん (プルデンシャル生命保険株式会社) にお会いする機会があり、 若手経営者の勉強会に参加させていただいて、 即入会しました。

入会後間もなく、近所でバスケットボール同好会の大会が行われると聞き、バスケ経験ゼロにも関わらず会場に駆けつけて参加しました。
以来、事務所の女性職員とともに楽しく汗を流しています。

一昨年の大望年会では、ピアニカ奏者としてバンドサークルの一員に加えてもらいました。
その打ち上げの席で、メンバーのひとりから勧められるままに「一万人の第九」に応募したところ、なんと運良く当選。合唱もドイツ語も経験がなかった私でしたが、仕事のスケジュールを調整して10回のレッスンに参加し、車での移動中はずっと歌を口ずさみながら、半年間、必死に練習しました。

驚いたのは、小学生から80代の幅広い世代全員が真剣に練習し、見事にドイツ語の歌詞を歌い上げていたことです。練習をすればするほど自分の未熟さが目につき、納得できるレベルに到達できないまま本番を迎えてしまいましたが、タキシードに身を包み、一万人の歌声が重なり響き渡ったときには、言葉にならない感動がこみ上げました。

この感動を他の皆さんにも味わってもらいたくて、あちこちでお勧めしています。「歌はちょっと」「ドイツ語がわからないから」と“食わず嫌い”をせず、ぜひ一度応募してみてください。

 

バスケ同好会メンバーと生み出した「京都グランメディカル」

わたしにとってGCCOは、公私ともに「なくてはならない場所」です。2016年、バスケ同好会のメンバーとともに新会社「京都グランメディカル」を設立しました。
きっかけは、私自身の仕事の悩みをメンバーに打ち明けたことです。顧問先のご要望には可能な限り応えたいと思いつつも、歯科衛生士などの専門職スタッフの研修や育成は社労士事務所の独占業務の範囲外であり、困難でした。

「資格にとらわれず幅広く仕事をしたい」という思いが高まり、バスケ同好会の活動日に平野さんに相談したところ、歯科衛生士さんを紹介してくださいました。その衛生士さんは新人歯科衛生士の教育について並々ならぬ意欲を持っている人で、あっという間に意気投合し、一緒に会社をつくることに。

コンセプトや企業展開、会社名についても、バスケ同好会のメンバーと話し合いました。社労士、歯科衛生士、保険会社、Webデザイナーなど、異業種の人間が知恵を出し合い、スキルアップ研修をはじめ、歯科医院経営に関するあらゆる課題解決をワンストップサービスで提供する会社に決定しました。

サークル活動を通して、業種や年代を越えてビジネスパートナーになり、新しい事業が生まれる。こんな場所はGCCO以外にないと、心から感謝しています。

ビジネスとは無関係な交流が、新しいビジネスに繋がる

私がGCCOに入会したのは、「活動内容が面白そうだった」だけではなく、実は「ビジネスに繋がりそうにないから」という理由もありました。私の顧客は医療系ですが、GCCOの会員に医療系の経営者はほとんどいません。そのため、ビジネスに関係なく、純粋に活動を楽しめると思ったのです。
しかし実際に入会して交流を深めていると、なぜか自然と、私の顧客になる方を紹介してくださったり、一緒に仕事をする機会が訪れるようになりました。また夏祭りや忘年会などの大きなイベントでは、普段お会いできないような方と出会ったり、次に会った時にお声を掛けていただけるなど、こちらが恐縮するくらい距離が近いお付き合いをさせていただけます。

イベントやサークル活動を楽しんでいるうちに、人脈が広がり、お仕事をいただけるようになる。GCCOの活動は、私にとってかけがえのないライフワークです。

現在は、第九の会、バスケ同好会の他に、若手経営者の集まり「YEA」の副委員長もさせてもらっています。京都グランメディカルがうまれたように、若手メンバーの交流がもっと活発になり、新しい事業が世に誕生するよう、自分ができることは何でもさせてもらうつもりです。

編集後記「ストレスゼロ」の経営者」

江戸さんは仕事のことを滅多に口にされないため「度々活動や飲み会でお見かけしますが、お仕事は何をされている方なんですか?」と、幾度となく尋ねられたことがあります。そして私が答えると「そんな面白いことをされているんですね。ぜひ、ゆっくりお話をお伺いしたいです」 と、ごく自然に年上・年下問わず慕われる存在です。
公私ともに「よほど無理でなければ断らない」がモットーの江戸さんは、なかなか同志が集まらない 「第九の会」 にも参加して下さっており、メンバーにとって「佐渡練」の感動を共有できる数少ない仲間の一人でもあります。

そんな江戸さんの座右の銘は 『常在戦場』。「目の前にある仕事にしっかり取り組んでいれば、すぐに結果に繋がらなくても、いつか大事な場を与えてもらえる」まさに、江戸さんにぴったりの言葉でした。

取材した日も「今日はこのあと浜松に行ってきます」と、相変わらずの全力ぶり。「仕事のストレスはゼロです。全くありません」 と笑顔を絶やさない江戸さん、さすがです! (編集子)

 

(インタビュー取材:ライティング株式会社)

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